以前DENON のDP-3000を修理したのですがもう一台DENON DP-6000の修理依頼です
修理内容はカリッカリッとクリック音が出始めたので見てほしいとの事で早速ターンテーブルだけにして試運転です。
何やら引っかかったようなカリカリ音でしたので先ずはフォノモーターを疑って本体からモーターを外して分解です。
フォノモーターを分解して見たものの軸受けはメタルだしこれと言って原因になる様な物は入っていなかった、ただ一度分解されたようでモーターのローター外周に打ち傷か多数在ったので砥石で綺麗に修正しておいた、モーター自体の分解は難しくありません。(^o^)/
次にターンテーブルを外してモーター単体で回転させると全く異音がしない。
ターンテーブルを付けて回転センサーをセットして回すと異音が出る。
異音がしていても同期のズレは表示器では確認出来ないで回転制御のズレは発生していない
異音が出るときモーター軸を指で軽く押さえて負荷をかけると異音が止まる。
ターンテーブルを付けたまま回転センサーをズラして無制御のフリー回転だと異音がしない。
だからと言ってフォノモーター単品は悪くない。
さ~てどうした物かね~(笑)
最初にモーターに軽く負荷を与えると異音が止まるのでモーターの動力制御のハンチングを疑ってみました、まずはプリント基板を外します。
基盤の裏には絶縁物が付いているので剥がしておきます。
まずは目視でパーツ類の確認です、定番のコンデンサー類の劣化が無いか見た目判断です(笑)
次にトランジスター類の確認です、これまた足の真っ黒になったやつが無いか本体まで黒なったのが侵食していないかと目を皿のようにして点検しました(笑)
TR類が黒くなるマイグレーション現象とウイスカー現象の違いはよくわかりません(笑)
まずTR2とD2の基板部に黒くなったギラ付いた異物が付着していたどうもダイオードの足の部分からウイスカー現象で吹いたものが付着している様です、迷走電流が流れて異常動作を起こすのでパーツを外して綺麗に清掃して戻しておきました。
更に点検するとまだ有りました。
TR10の足の部分がウイスカー現象で真っ黒そしてプリント基板にも飛んで行きギラギラしています、このトランジスターも外して清掃もちろんプリントパターンもピカピカに清掃して組付けました。
外したTRもチェッカーで確認しましたがhfe等の異常はなかった。
さらに点検するともう一か所ダイオードりところでウイスカー現象が有りました。
足だけなら良いのだがプリント基板へ飛んで他の回路に繋がってしまうのはNGです。
これもダイオードを外して清掃して組付けです、その他は目視では異常を見つけられなかったの取り敢えずこの状態で組んで動作確認です(^o^)/
すると何ということでしょう(笑)
異音が消えています。
この後しばらくエージング回転させておきましたが異常は再発しなかったので持ち主に修理完了として引き渡ししました(^o^)/
修理品を持ち帰った依頼者から無事テーブルにセットして使用していますとメールと動画が送られてきたました。
以上でDENON DP-6000異音修理完了とします。
by(^0_0^)nap