IC-1271Ⅱ

ここしばらく無線機の方が気になってたこ焼きデンギ―ヨット手つかず状態です。

さて1200MHzのIC-1271ですがジッとワッチしていると筐体がホンノリ温かくなってくる確かこのリグは冷却ファンが付いていて受信でも動作している筈なのにと思い調整用の上蓋を明けてみるとモワ~と熱気を感じたどうやらファンが回っていない様です。

ネットで調べると古くなるとファンが回転しなくなる不具合が有るようです。

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ファンの羽もピカピカでホコリ一つ付いて無いのでだいぶ前から回っていない様ですので先輩方の修理を見習って早速ファン回路の点検です、まず回路はPAユニットの中に有るようなのでファイナル部のカバーを外します。

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カバーに何やらこぼしたのか錆びていますが表面だけで中には影響なかった、ネットで調べた回路を頼りに調査するもどうもつじつまが合わない制御TRの番号や基板上の位置が全然違う。

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よくよく調べるとファイナルがデスクリートタイプとパワーモジュールタイプの二種類がある様で諸先輩方の記事はパワーモジュールタイプで私の手に入れたリグはデスクリートタイプなので当然プリントパターンも違えば回路図も違いました(笑)

回路図とプリントパターンを頼りにファン回路の調査です。

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まずファンモーターの電圧から測ってみたら回路図には受信時はJ15に2.6Vで送信時は5.1Vと記入して有ります試しに電源が入っている状態でファンを手でつっくとチョコッと回ってすぐ止まります送信時も手で回すと回り続けますが次の送信時は回転がスタートしません。

しからばJ15番の電圧チェックです。

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受信状態の電圧ですが低いです。

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調査しながら何回かファンを突っつていると何とかファンがコロコロ回り出したのでモーター軸に油をさして翌朝までエージング運転をしておくことにした、何せモーターの予備は無いし回らないのに電圧だけはかけられたモーターなので中のコイルが心配でした。

翌朝まで何とかファンモーターは回っていたのでいよいよ駆動電圧を正規の電圧に戻す工夫をする事にモーターが劣化して巻き線抵抗値が下がり電流が多く流れると電圧低下を起こしているのかな~などと妄想に耽りながらトランジスタQ10に有るR50番680Ωのバイパス抵抗をいくつにすればよいか色々試して見た、またR44の68Ωはどうやらモーター短絡時のTRの保護抵抗みたいなのでこちらは触りませんでした。

追加実験【R44番68Ωの定数を替えて送信時のファン回転数を替える事が出来ました】

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結果R50にパラに1KΩを抱かせて何とか似たような電圧が出る事が判りましたが手間暇かけて抵抗外して交換するよりこのままパラに半田付けして使うことにした。

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幸いC120のコンデンサーがむき出しなのでここに1KΩの抵抗を半田付けした。

最終の電圧チェックです受信時はチョット低いがファンモーターは電源ONで順調に回ります。

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次に送信ですこれもチョット低いがPTT握るとファンは元気に回ります(^o^)/

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最初はまさかPA部が2タイプあるとは知りませんでしたので戸惑いましたが良い勉強になりました。

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今日も元気にタヌキワッチにいそしんでいます、そうそうメターLED照明が明るすぎたので3kΩの抵抗をシリーズに入れて減光しました。

ここまで修理楽しんできましたが同じ不具合がある方の参考になれば幸いです。

さ~て次はFズレですね~(笑)

by(^0_0^)nap