FT-780の表示飛び修理

タヌキワッチ用に常時2台のFT-780を使用しているがそのうちの1台が寝る時に電源切って朝電源入れると必ず1桁周波数が下がっているモードに関係なく下がっている上がって表示される事はない。

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周波数を合わせて電源入り切りするも短時間ではこの症状は出ない1時間、2時間、3時間と電源切っておいて入れても異常にならず8時間ぐらい切っておくとなる様です。

このままでは気持ち悪いのでまず回路図を見て考えてみた。

表示関係のPLL回路図です

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このリグバックアップバッテリーは付いていませんTS-770とかIC-270の様に電源からBUをもらっているタイプです、PLLが出始めのリグこの形式が多かった。

で、バックアップ回路を調べて見ることに。

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一応回路を追ってみたが常時繋がっているBU回路に電源からのメイン回路ダイオード1個で分離されている電源ONのタイミングで一瞬電圧ドロップでも起きるのか???、と思うのも一度電源入れてしまえは2~3時間では発生しないし年式的にコンデンサーを疑ってみた。

まずは分解です。

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以前6個あるタクトスイッチを全数分解修理した事が有るので手慣れたものです(笑)

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ごっそりとフロントパネルが外れます、コンデンサー類を見てみるとタンタルは使っていないマイラーとセラミックそして電解コンデンサー類でした。

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マイラーとセラミックはそんなに劣化しないと思うので基板に付いている電解コンデンサーを調べるでもなく全数交換です

外した電解コンデンサーにオカシイのが2個有りましたがチェッカーでは異常なしと表示された。

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数値的に容量抜けは無いとチェッカーは言ってます(笑)

大きい方はインバーターの所に付いていた10μ50Vで小さい方がバックアップの三端子レギュレーターの10μ16Vのコンデンサーです、一度結果を見るためにパネルを組付け一晩電源を切っておいた。10/09 (コンデンサーの値訂正)

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次の朝電源ON、異常なく切る前の周波数が保持され表示されましたさらに追加で半日電源切って確かめましたが再発しませんでした。

多分治ったと思いますこのリグはあまり人気が無くオークションでも格安で手に入るしかしFT-780は保護回路がしっかりしているのてパワーモジュールが飛ぶことも少ない、しかもこの時代の特徴で取説には回路の動作説明が載っているので修理時のヒントにもなりお気に入りのリグです。

by(^0_0^)nap