ケンウッドTH-F48の修理に行き詰まっている所へSTANDARD C-4100の修理修理以来です。
スケルチ開いてもスピーカーから音が出ない外部スピーカー繋いでもNGですが電源スイッチを入れるとスピーカーからポコッと音は出るしスピーカーのコイルは断線していませんでした、もしかしてと思ってハンデーで鳴き合わせしてみるとスケルチが開いて音声が出た。
どうやらスケルチが閉じた位置でスケルチボリュームが壊れた様です無線機前部を分解してスケルチボリュームを外さないといけない様なので分解開始です。
この時代のボタンスイッチ部はスポンジなど使わずしっかりとスプリングとメカストッパーでがっちりした作りに成っていました。
押しボタンよりタクトスイッチが先に寿命が来そうですね~(笑)
デスプレイの付いた枠を取り外せばスケルチボリュームが外れると思ったら大間違いでした。
CPU基板を鉄枠から外さないとボリュームAssyが外れない構造です、デスプレイ単体を外します。
次に鉄枠に張り付いているCPU基板の取り付け金具3か所の取り外しです両端と真ん中に有りますが両端の金具は半田付けされているので注意してください。
四角い赤枠が金具で両端に有ります楕円丸は基板アース線の半田付けですこれはさらにもう一か所あります。
マイクコネクター側にも基板のアース線が半田付けされているので外してください。
ここらでチョット一休みで修理中のスナップ写真でも撮っておきますか(笑)
CPU基板に切り込みが有りそこに鉄枠がはまり込んでいるのをそっとずらして枠を取り外します。
これでやっとCPU基板から鉄枠が外れ音声、スケルチボリュームにアクセス出来るように成りました、まだ修理工程の半分も進んでいません (;^ω^)
いよいよスケルチボリュームの取り外しです。
単ボリューム側です半田吸い取り器で取り外しです。
しかしここまで分解しないとこの画像までたどり着かないです。
やっと念願のスケルチボリュームが外れました、次にボリュームのチェックですレトロなテスターで導通チェックをするとやはり中のスライドコンタクトが外れている様で回転に対して反応が有りません。
次にボリュームの分解修理に入ります、この時すでに外は明るくなってきました(笑)
ピンバイスに1.0㎜のドリルを取り付けボリューム組付けピンのカシメ部をサラもみしてピンを抜きます。
このピンの外形は1.0㎜でした、まずEリングを外しピンを抜いてVRを分解します。
やっぱり中のコンタクトが樹脂ホルダーから外れていました。
ここまで真剣に分解したのだがこのタイプのボリュームはEリングを外さなくても良い構造でした外すとかえってEリングを飛ばしてなくす危険が有るので要注意です。
次にいよいよ修理ですと言ってもいつもの私流の修理方法です縫製修理法です(笑)
樹脂に0.5㎜のドリルでコンタクトの固定していた跡に穴を明けます
2か所穴が開いたら次に縫製用の糸の準備です、0.8のケブラー釣り糸をほぐして撚り糸の1本だけを取り出しますこの一本でも引っ張って切れる物ではありませんそれほど丈夫です。
この糸でコンタクトと樹脂ベース縫い合わせます糸は細いし穴は小さいので裁縫道具の糸通しを使って3回ぐらい縫って縛っておきます。
この後結び目を瞬間接着剤を塗って糸を固定します。
これでコンタクト部の修理は完了です、次に組付けピンは削って短くなったので新しく作ります1㎜の錫メッキ線の先端にリングを半田付けして抜け止め部を作ります。
先端のリングを半田付けして抜け止め部にします。
こうして固定ピン2本作りました。
いよいよスケルチボリュームの組付けです、まず私の汚い手油が付いたパーツを綺麗にアルコールで脱脂しておきます
この後プラスチックカバーをして両側に先ほど作ったピンを刺して仮組しておきます。
仮組のままテスターで導通チェックをして確認です。
間違いなく動作しているので仮組ピンをカシメてカットします。
これでスケルチボリュームの単品修理は完了です、チョット根詰めて疲れ気味ですが早く組まないとどのビスで組んてあったか忘れるので修理続行です。
後はひたすら組付けるだけです(笑)
どんどん組付けていきます(説明手拭き)
ここまで組んだら電源入れて無線機が無事か確認です、一番怖い瞬間ですね~もしかしたら動かないかも等と心配しながらスイッチON
オ~無事鳴り出しましたスケルチも順調です。
一通り送受信チェックして異常なく修理完了しました。
持ち主に何とか治ったとメールして一件落着です。
親友の無線機だからここまで分解修理するけどもう二度とこの機種は遠慮したい(笑)
同じ症状の無線機お持ちの方の参考になれば幸いです。
by(^0_0^)nap