BELTEKのトランシーバーⅡ

前回の続きです。

おおよそパーツの位置が分かってきたので怪しい部品を外して確認することにしました、まずはスケルチスイッチ部のトランジスターとコンデンサー類です。f:id:nap2:20200530222534j:plain

赤丸印のパーツを外してのチェクですこの部分は下の回路図をイメージして特定した個所です

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多分TR1の箇所になると思います外した部品をチェックして見るとトランジスターは悪くは有りませんでしたせっかく準備した2SC710ですが足の黒ずみを掃除して元の位置に戻しました。

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次にエミッタに付いている25V4.7μF電解コンデンサーの点検です外してチェッカーで見ると容量が大きく変化していました。

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これは交換です、これで治ったと思い電源を入れてテストしたが症状に変化なしノイズアンプはスケルチVRに準じて綺麗にアンプしているし出力信号はちゃんと増減しているノイズを整流して次のTRへの受け渡しが旨く行ってない様です

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次に信号受け渡し部のコンデンサーを調べるために外したらコンデンサーの極性とプリント板に印刷されている極性が有っていません。

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電池のシンボルですと長い板がプラスですが他のコンデンサーも確認するとコの字の方が-側となっていました、どっちだろうプリントミスか組付けミスか判りません困ったときのノンポーラコンデンサー登場です(笑)

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中古ですが測定結果は良好なので我慢して【分解部品しか持ってない】基板へおさまってもらいました。

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信号の受け渡しも綺麗に出来るようになり途切れたりダンマリなどが発生しなくなったが気になるのは外したコンデンサーはチェッカーでは異常なし極性が反対で付いていただけ???

何はともあれスケルチは快調に動作しています。

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チョット原因がスッキリしないですがこれでスケルチ修理完了ですこの後元箱に収めて保管棚に・・・

 

by(^0_0^)nap

 

BELTEKのトランシーバー

聞きなれないメーカーですが当時8トラックカーステレオ全盛の頃よく見たメーカーですね、私もアマチュア無線のカートランシーバー作っていたとは知りませんでした。

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実はアイコムのFD-AM3を購入した時にオマケで着いてきたトランシーバーです前の持ち主は物を大事にされる方の様で元箱も捨てずに丁寧に保管して有りました当然アイコムのFD-AM3も同様な状態で届きました。

チョット使用感が有ったので敬意を表してパネルの清掃をしてみたピカールを指先に乗せて指の腹で表面をシコシコと磨いていきますチョット固い固着物は爪でカリッとひっかいての磨き作業です、布や洗浄薬品は使いません。

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そこそこ綺麗になったのでつまみ類を付けて電源を入れてみた。

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音響機器の様な中々良い雰囲気ですね~ここでやめて置けば良かったのですがアンテナ繋いで145.00のメインチャンネルをワッチしていたら突然音が出なくなったSメーターはバンバン振っているけどスケルチがまったく動作しないアララ壊れた様です

ケースを外して点検です。

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受信機基板と送信基板の二枚重ねでした中は非常に綺麗です。

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ファイナルのヒートシンクはアルミ板プレス品で良い感じに作りこんであるファイナルはスタッドタイプかな~

何やらフロントパネルの所にヒューズが付いていると思いきやダイヤルの照明ランプでした(^o^)/

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さて本題のスケルチ故障の調査で受信メイン基板を眺めているとIF検波はICが使われています型番はμPC16Cです。

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早速調べて見たがネットでは大陸語で1件ヒットしただけ、最新版規格表なる物が我が家に有るので見て見たら

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有りました昭和45年製最新版リニヤIC規格表と表紙が無くなったトランジスタ活用ハンドブックです、早速ICを調べて見ると載ってます、やっぱり古い船には古い水夫が必要なんですね~(笑)

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このICにはスケルチが付いていない様でレシオ検波だそうですアイコムのIC-71はワイズ検波だと記憶している、と言うことはスケルチはデスクリートで組んで有る様なので基板でスケルチ回路探しです。

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大体の箇所が判りましたがスケルチ回路自体は手探りで勉強です取り合えず忘れいてるFMスケルチの復習です。

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ネットでも探してみたらこの方のページがヒットしました。

http://jg3adq.a.la9.jp/144f2.htm

製作過程と動作説明が非常に分かりやすく助かりました。

スケルチ信号は入力に関係なくスイッチTRでOFFになったままです、しかし電源ON、OFFをすると正常に動作し始めるが20分から30分ぐらいすると突然止まってしまいスケルチVRに反応しませんそうこうしていると復帰することも有る。

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一度動くと次の不具合が出るまで時間が掛るので中々調査が進まないです、原因特定するまで時間が掛りそうなのでスケルチパーツを交換してしまう手段も有るのだが・・

つづく

 

by(^0_0^)nap

 

スピーカー修理です。

チョット暇になったので無線機修理時に交換した音の出ないスピーカーの修理です、半田コテで樹脂の部分を溶かしながらムービングコイルの線を探し出します。

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このスピーカーの線は細くなって焼き切れている様に見えますコイル側に残った線は綺麗なのでカッターで磨いて半田メッキしてテスターで導通チェックするとまだコイルは生きている様です。

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手持ちの一番細い線で配線を修復です、テスターチェックで補修後導通OKなのでシリコン樹脂でコーテングしておきます。

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無線機の外部スピーカーに繋いで音出しテストも良好でした。

by(^0_0^)nap

 

 

FT-707s修理Ⅲ

前回からの続きです。

デップメーターで水晶振動子を半日ぐらい強制発振させてから試しに基板に戻して発振するか確認して見たら3逓倍のオーバートーンで無事発振し始めました。

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出力トランスのコアを回して発振が安定している個所に取り合えず合わせておきます電源入り切りをしながら確実に3逓倍のオーバートーンが安定して発信する位置を探しました。。

次にダブルバランスドミキサーの後プリミックス周波数を確認したのですが途中で信号が減衰してバンドパスフィルターの後では信号が出てません。

テスト端子は周波数カウンターへ行く出力部で同じ周波数がトランス後に出てきていないのです。

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回路図でローカル信号からダブルバランスドミキサーを通ってバンドパスフィルターまでを確認して見た。

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青線がローカル信号の回路で緑線がVFOとミクサーされた信号線です他のバンドはキチンと複同調のバンドパスフィルターを通過するくらいの出力が有るのでどうも21MHz用の水晶振動子がまだ本調子で3逓倍のオーバートーンに順応していない様です(笑)

確認の為21MHz用バンドパスフィルターに付いていたパスコンを外して垂れ流しで確認して見た。

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周波数カウンターへ行く線と21MHz用バンドパスフィルター通過後の位置でも何とか信号を確認できるようになった、まだ水晶振動子が本調子でない為このまま二日間連続で21MHzバンドにしたまま発振続けさせてどうなるか様子を見てみる事にしたダメなら落札した水晶振動子に望みを託すだけですが。

ただ二日間ボ~っとしていると又チコちゃんに(笑)なのでその他の少しで怪しい箇所が無いかと点検しているダブルバランスドICのSN76514の足が真っ黒です。

このICはSSBのトランシーバーを作った時にMC1496共に良く使用しました

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真っ黒になっている足を砲金ブラシでゴシゴシと掃除し足の裏側も綺麗にして基板に戻しますがせっかくなのでICソケットを奮発したが14ピンが無かったので16ピンで我慢してもらった。

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綺麗になって気分だけは爽快ですが現実は信号強度には変化は無かったです時々は発振強度を確かめつつパネルをやツマミ類を外しては洗っての時間つぶしです。

水晶発振暖機運転3日目ぐらいに外していたパスコン類を元に戻して各トランス類の調整をしたら無事水晶が復活した様で信号強度が戻って来ました。

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本当はテストポイント1001にて真空管電圧計にRFプローブ付けて出力700mVになる様に発振トランスのコア調整をしなくてはならないのですが真空管電圧計は持っててもRFプローブが有りませんテスター用の簡易プローブでは全く当てにならなかったです。

落札して3日目の夕方に水晶振動子が入荷しました。

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せっかくの水晶振動子ですが今まで頑張ってきた方の水晶を使うことにしましたこうやってパーツが溜っていくんですね~(笑)

一応オーバートーンで確実に発振し受信は全バンド良好だったので送信の方を確認しました。

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3.5MHz~29MHzまで全バンド10Wは軽くクリアーしていました3.5MHzの写真が無いのはダミーでも勘違いしてオフバンドでしたので削除しました。

結果ここまで丁度1週間かかりましたが楽しい修理で反省としては局発のRF出力が測れなかった事です。

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カン、コツ、度胸の修理ですが無事動くようになりました、しかしLEDのバーグラフメーターは何か味気ないですねモービル機なら我慢もするが固定機として使う時やっぱりアナログメーターで照明が付いていわずかなノイズでも針がチョコッと振れているっていうのが私の理想です。

 

by(^0_0^)nap

 

 

FT-707s修理Ⅱ

続きです。

早速受信できないバンドから見て行きました他のバンドは送受できるので5MHz台のVFOはOKですまず3.5MHzのローカル発振から見て行きました。

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初めはランダムな周波数でしたが発振出力トランスを微調整していると発振し始めました各バンドのローカル周波数は下記のようになっているそうです。

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3.5MHzはoKとなりましたので次は21MHzの調査ですこれも出力トランス調整で何とかなると思ったがダメでした。

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色々と調べて見ましたが発振してくれません一度基板を外して発振部の本格的調査です。

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デップメーターでも発信を確認しようと思ったらなんとスイッチ入れっぱなしで電池切れで使えず急いで充電開始です(笑)

取り合えず発振部のTRを外してチェッカーで確認するもhfe170で規格内他のパーツをテスターチェックするも異常なし。

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この様な発振回路が整然とバンドの数だけ基板に並んでいます制御はすべてダイオードスイッチによる切り替えでした、ロータリースイッチの切り替え式の様に後々接触不良で苦しむより多少コストが上がってもこっちの方式が好きですね~と感心していないで回路パーツはOKなので残りはクリスタル振動子しか有りませんネットでクリスタル有りましたので即決落札で購入することにした。

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多分入荷まで2~3二日かかるのでボ~~と待っているだけではチコちゃんに叱られるので奥の手で強制発振させてみる事にしました、基板からクリスタル取り外しです。

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充電完了したデップメターのソケットに発振しないクリスタルを刺してスイッチON!!

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デップメーターの電流計が流れたので発信し始めた様ですもちろんこの時は基本波発振です。

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測定プローブの影響で少しはズレますが3倍のオーバートーン発振すれば11.8226MHz×3逓倍で35.4678MHzとなるのでこのまま強制発振を続けて水晶に気合をいれておきます。

つづく

by(^0_0^)nap