8mm映写機レストア編

事の始まりはボウリング仲間に「古い真空管ラジオ無いかね~」と相談したら「納屋に有るかも知れないから探してみるわ~」との事で送ってきた写メがこれ

結構年季の入った納屋ですが真空管ラジオは無かったとの事でした。

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その代わり何やら8mm映写機が出て来た動かないので中を見たいとカバーを外そうとしたがツマミが固くて外れないけどどうしたら良いかね~との相談、じっくり時間をかけてジワジワ引っ張るしかないと言ったがツマミ1個は取れたみたいだがもう一個は割れたそうです。

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ツマミが取れたのでカバーを外して中を見るとこんな感じだと写メが来た、ベルトやラダーチェーンのスプロケットなどが欠落しています。

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どうやら友人はこの8mm映写機を本気でレストアしたい様です、8mmフィルムも有ったようなのでかなり入れ込んで修理するつもりです。

しばらくして何とか修理したが肝心のモーターが回らないので見てほしいとの連絡が来ました、

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トレーに入った8mm映写機を受け取ってきて中を確認してビックリです何とも綺麗に欠落パーツを再生して付けて有りました。

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ベルトはバンコードを専用の溶着工具を使って作って取り付けたそうです。f:id:nap2:20200421073515j:plain

私だったらライターで溶かして「アッチチ~」と言いながら指で押さえつけるのですがね~、そう言えは友人はこの道のプロでした。

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ラダーチェーンスプロケットも青色のMCナイロンで作っていましたこの材料はノコやヤスリでは加工できる代物では無いので機械加工で製作したと思われます。

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依頼内容はスイッチ入れてもモーターが回らないので見てほしいとの事だがこの部品の端子をモーターファンカバー部で短絡するとモーターが回ると説明してくれた。

この巻き線抵抗はモーターの回転数を調整するパーツです。

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テスターでコモンと端子を測っても導通は有りません巻き線抵抗の断線かと思ったが両端子を測ると200Ωは出るのでどうやらコモン端子の接触不良の様です。

ツマミを無理やり引っ張って抜いた時軸も引っ張られ中の摺動子が曲がったようです曲がったものは元に戻せばと竹箸でコジて強制復帰です。

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無事巻き線抵抗も復旧したのでテスト運転です、結構コマ送り機構から音が出ます。

 

気を良くしてしばらく回していたら赤丸の付近から煙とともに「プッシュー」音がした慌てて電源を切って中を見るとコンデンサーが有ります手早く手を当てると「熱い」

どうやらうん十年ぶりに電気通したのでオイルコンデンサーがビックリして発熱した様です。

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なんのコンデンサーだろう進相コンデンサーかな~

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外してチェッカーで見ると???でNGな様です

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オイルコンデンサーの手持ちが無かったので有り合わせの物ですが取り替えました直列で容量は近い値に合わせたおかげで耐圧は800Vになりオーバースペックです。

交換後テスト運転しましたが異常は出ませんでした、ただ巻き線抵抗は結構発熱しますもう一度見て見るとモーターとメイン軸とのベルトテンションがきつくて回転がゴリゴリしてとても重いのでこれが発熱の原因かもしれません

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ベルト外すと軽く回転するので友人にベルトの作り直しを依頼して8mm映写機をモーター部修理完了でお返ししました。

その後友人がベルト作り直して試写会をしたとの連絡が有りましたどうやら無事に8mm映写機は動いたようです。

真空管ラジオ捜索が8mm映写機レストアに化けたお話でした(笑)

by(^0_0^)nap